今回は「実践倫理宏正会」についての紹介です。
日本でも有数の賛助会員が多い公益法人とのことですが……
宗教団体みたいなものなのでしょうか?
実践倫理宏正会とは?
一般社団法人「実践倫理宏正会」は、1946年5月に東京は吉祥寺で設立された社団法人です。
社団法人の許可を受けたのは1953年1月のこと。
上廣哲彦さんによって設立されました。
その上廣さんは生涯を倫理道徳普及に捧げた道徳家で、社会倫理啓蒙の実績は文部省からも認められているんですって。
- 藍綬褒章
- 従四位勲三等曲日中綬章
を受賞されていらっしゃることから、上廣さんは公的に素晴らしい人として認知されているように思います。
さて、実践倫理宏正会の主な活動は「朝起会」と呼ばれる活動です。
朝5時~6時に行われる活動で、「朝の誓い」の唱和などを行い、参加者は倫理の学びに触れているのだとか。
学校や会社などで人間関係や気持ちの面でモヤモヤがある方、自分磨き、自分を変えたいと願う方!すういう人に是非この倫理の学びに触れて欲しいと思います
引用:ゲンキノブログ
朝起会を行うための会場は1978年時点で360、その後に約1000か所にも増えたとの情報もありましたよ。
時間が時間のために都合をつけられず参加できない人もおり、
比較的時間の都合がつけやすかった女性の方が参加者は多い傾向にあったのだとか。
実践倫理宏正会の会費や実態は?
「実践倫理」とは、
とのこと。
実践倫理宏正会の理念には「宗教以前の人間にとって不可欠の問題として倫理を考える」というものがあるそうです。
そのため、実践倫理宏正会は社会教育団体であって、宗教団体ではないというのが会側の主張。
一方で、研究者によれば、その実態はやはり宗教団体と同じとされているようです。
生活倫理を実践する社団法人ということになっており、宗教団体であることを否定しています。しかし、事実上の宗教ではないかと指摘する声もある
引用:YAHOO!JAPANニュース
法人としての重行人数は138人前後、会員数はなんと400万人を超えるほど!
ビッグな組織ではあるのですが……
「かつての創価学会を思わせる」と言われるような熱心な勧誘があったり、寄付にまつわるトラブルがあったり、
宗教団体によくみられるようなトラブルも皆無とは言えないようです。
朝起会が文字通り朝早くに行われる活動であることからも、各家庭の生活リズムに影響を及ぼしているという話もありましたよ。
勿論、他者に迷惑をかけず、正しく付き合っていけるのであれば問題のない組織だとも思うのですけどね。
入会費は無料?
実践倫理宏正会の案内を参考にすると、どうやら入会費は無料?
上の画像では「令和4年より年会費2000円必要」とありますが……
これは令和4年より値上げが行われたのか、それとも「初年は無料! 翌年より2000円!」みたいな感じなのでしょうか?
これとは別に、実践倫理宏正会は月刊の機関紙「倫風」を発行しており、これが一冊200円。
平成21年の内閣府の年次報告によると、寄付金受領額が69億円に上っており、会費など以外に寄付を行っている人もそれ相応にいるようですね。
実践倫理宏正会の会員に芸能人や政治家はいる?
実践倫理宏正会の会員となっている芸能人などの情報は見つかりませんでした。
ただ、政党とは広く交流を持っているようで……
なんと共産党、社民党を除いた与野党との交流がある、という情報が!
特定政党とかではなく、広範囲とかかわりをもっているみたいですね。
実践倫理宏正会が行う大規模な講演会には国会議員、地元首長が参加しているといいますし
元旦に本部で開催される本部元朝式には文部科学大臣をはじめとする多くの閣僚が参列しているのだとか。
これは自民党政権時だけではなく、民主党政権時もそうだったようです。
こちらはおおさか維新の会、池田かつしさんの2019年のツイートなのですが……
実践倫理宏正会の元朝式に出ることは毎年の恒例行事だとされていますね。
近年では特に維新が実践倫理宏正会と深いかかわりを持っているとする指摘が多く見つかりました。
また、2007年には国民新党の亀井静香さんが衆議院予算委員会で実践倫理宏正会から「指導を受けている」と発言されることもありました。
前述したとおり、実践倫理宏正会の創設者は文部省から褒章を受けた上廣哲彦さん。
政治家の方が公然と「関りがあります」と明かしたとして、問題になるような組織ではないのかもしれませんね。
まとめ
今回は実践倫理宏正会についての紹介でした。
宗教団体(実践倫理宏正会の場合は宗教団体であることを否定していますが)と聞くと眉を顰めたくなる人がいるのも無理もない話かもしれません。
ですが、私が調べた限りでは、実践倫理宏正会について目立った問題はなく、トラブルなどについても事実だと示すにたる根拠もまた見つかりませんでした。
勿論個々人の間ではトラブルも起こりうるのだとは思うのですが……
例えば記事内で触れたおおさか維新の会は「実践倫理宏正会とズブズブ」だとして批判するような意見も見られたのですが、
ただ宗教的な団体と関わっているというだけで批判を行うというのも適切ではないように思えますね。